やさしい税務会計ニュース
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文書作成日:2024/01/23
社員名が記載された簡易インボイスによる立替精算

[相談]

 当社では、営業社員が取引先との打ち合わせ等で飲食店を頻繁に利用することから、営業社員が飲食店を利用する場合には、営業社員個人が一時的にその飲食代金を立て替えて支払っています。
 その飲食代金の精算(経費精算)については、まず、飲食店から宛名に営業社員の個人名が記載された領収書(簡易インボイス)を発行してもらい、後日、その領収書(簡易インボイス)と営業社員が自ら作成した立替経費精算書を会社に提出してもらうという方法で行っています。
 そこでお聞きしたいのですが、当社はそれらの書類を保存することで、消費税法上の仕入税額控除を行うことができる、という理解でよろしいでしょうか。

[回答]

 ご相談の飲食代金については、ご相談の方法であれば仕入税額控除を行うことができますが、別の方法によることもできますので、下記解説をご参照ください。

[解説]

1.簡易インボイスの記載事項

 消費税法上、適格請求書発行事業者が国内において行った課税資産の譲渡等が小売業その他の一定の事業に係るものであるときは、適格請求書に代えて、次に掲げる事項を記載した請求書、納品書その他これらに類する書類(適格簡易請求書=簡易インボイス)を交付することができると定められています。

(簡易インボイスの記載事項)

  • 適格請求書発行事業者の氏名又は名称及び登録番号
  • 課税資産の譲渡等を行った年月日
  • 課税資産の譲渡等に係る資産又は役務の内容
  • 課税資産の譲渡等に係る税抜価額又は税込価額を税率の異なるごとに区分して合計した金額
  • 消費税額等又は適用税率
2.通常のインボイスの記載事項と簡易インボイスの記載事項の違い

 通常のインボイス(適格請求書)の記載事項と簡易インボイス(適格簡易請求書)の記載事項の違いは、通常のインボイスの記載事項のうち、@「書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称」の記載が不要である点と、A「税率ごとに区分した消費税額等」と「適用税率」についてはいずれか一方の記載で足りる、という点です。

3.簡易インボイスを交付することができる事業

 簡易インボイスを交付することができる事業は、具体的には、次の事業と定められています。

  • @ 小売業、飲食店業、写真業及び旅行業
  • A タクシー業
  • B 駐車場業(不特定かつ多数の人に自動車その他の車両の駐車のための場所を提供するものに限ります)
  • C 上記@からBに掲げる事業に準ずる事業で不特定かつ多数の者に資産の譲渡等を行うもの
4.打ち合わせ飲食代金について、宛名に社員名が記載されたインボイスを受領した場合の対応

 ここまで述べた通り、飲食店業については、「書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称」の記載を省略した、簡易インボイスを発行・交付することが可能です。

 このため、飲食店を利用した場合には、営業社員の個人名の記載のない(本来の)簡易インボイスの交付を受けていれば、会社はその簡易インボイスを保存することで、(営業社員に立替経費精算書を作成してもらわなくても)仕入税額控除を行うことができることとなります。

 ただし、今回のご相談の場合は、簡易インボイスの交付時に、その宛名に営業社員の個人名を記載してもらっているとのことですので、原則的には、その簡易インボイス(営業社員の個人名が記載された簡易インボイス)だけでなく、営業社員が作成した立替経費精算書の保存が、仕入税額控除を行うための要件となります。

 一方で、国税庁によれば、その営業社員が貴社に所属していることが明らかとなる従業員名簿等の保存が併せて行われているのであれば、宛名に従業員名が記載された簡易インボイスと、その従業員名簿等の保存をもって、その飲食代金に係る請求書等の保存要件を満たすこととして仕入税額控除を行うことができるとされていますので、今回のご相談の飲食代金については、この方法によっても、仕入税額控除を行うことができるものと考えられます。

[参考]
法30、57の4、消令70の11、国税庁「お問合せの多いご質問」(令和5年11月13日更新)問I、国税庁「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」(令和5年10月改訂)問94など

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。
 本情報の転載および著作権法に定められた条件以外の複製等を禁じます。
 



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